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営業コラム

「囲い込み」の落とし穴と「囲い込まない」セールスモデルの可能性~後 編~
ソリューション営業は終わった

今回も営業現場の最新情報をお届けします。

テーマは「囲い込み」についてです。
一般的には顧客をファン化させる、会員化させる、顧客ロイヤリティを高める、といったことに注目されることが多いのですが、「囲い込み」のは囲い込みならではの落とし穴があります。

それでは、是非ご覧ください!!

南谷 恵樹(みなたに けいじゅ)

南谷 恵樹(みなたに けいじゅ)
株式会社セレブリックス
契約アドバイザー

元セレブリックス企画マネージャー。
現セレブリックス契約アドバイザー。
営業販売コンサルティングの企画と開発、営業戦略の立案、リサーチが専門。1967年生まれ。UCLA大学院卒。

「囲い込み」の落とし穴と「囲い込まない」セールスモデルの可能性

⇒前編を読む

LTV(顧客生涯価値)を高めるための典型的な戦略の一つとして、定期購読(サブスクリプション)型のビジネスモデルがあります。周知のように、継続的に利用される商品を対象に、顧客が一度の購入手続きをすれば、一定の頻度で定期的に配送され、しかも多くの場合、通常より割安で購入できるメリットを提供する仕組みです。

しかし、このモデルの場合も、成功の要は、顧客視点に立ち、顧客の自由な購買行動を妨げない仕組みをセットで導入し、公正さや信頼といった消費者が求める基本的価値の提供を担保することだと言われます。

例えば、(a)継続を好きな時に解除できる、(b)返品に嫌な顔をせずに応じる、(c)クレームに迅速丁寧に対処する、など、ビジネスをする上では当たり前のことですが、こうした当たり前のサービスを常日頃実践できることが顧客満足につながり、顧客との長期的な信頼関係を築く基礎になるのです。

定期購読(サブスクリプション)型のビジネスモデルの基本的価値

売り手ではなく、顧客が購買決定の主導権を握ることができるようになった新たな状況においては、(1)顧客の購買意思決定の自由を担保し、かつ、(2)自社商品の購買に顧客を導くような二段構えの仕組みでセールスを考えることが必要となってきます。過去のコラムでもたびたび示唆したことですが、そのためには、「囲い込み」という発想をいったん脇に置き、「売り手は、膨大な情報の海から顧客にベストな選択肢を提案する購買アドバイザーである」というアドバイザー的発想で販売の仕組みを考えることが大切になってくると思います。

このアドバイザー的発想に基づくセールスモデルの具体的なポイントとして私が重要だと考えるポイントは以下の3点です。

  • <1>有益で客観的な情報提供。自社の商品の宣伝だけではなく、他社商品の動向や業界の動向などを含め、顧客にとって購買決定の判断材料になるような有益な情報を客観的な視点で提供すること。
  • <2>気軽に相談できる仕組み。商品の購買に誘導されるのではないかという懸念を顧客に与えることなく、オープンに顧客の悩みや課題を相談できる仕組みづくり。
  • <3>商品を主体的に評価し購入できるような仕組みづくり。具体的には、(A)商品・サービスを実体験してもらう(例えば、試供品、体験セミナー、返品&返金保証)、(B)他ユーザーの評価やコメントの提供、(C)自社商品に関する詳細な事実の開示(誰がどこでどう作っているか、ユーザーの実践例や活用例の提供など)。

アドバイザー的発想に基づくセールスモデルの具体的なポイント

要は、買わされて買うのではなく、自らの決断によって購入したのだと顧客に感じてもらうことが、信頼関係の基礎になるということです。自社商品を使い続けることによる継続メリットの訴求は勿論、顧客の継続利用を促すでしょうが、それが安定顧客創出の決定的要因となる時代は過ぎ去りつつあると言えるでしょう。顧客の検索する自由と選択する自由が増すにつれ、継続メリットの訴求効果はどうしても相対的に薄まってきてしまいます。逆説的で、しかも遠回りのように思えますが、「囲い込む」のではなく、囲い込まずにオープンスタンスで顧客と接し、顧客の購買決定の後押しをするというモデルの方が、これからの時代により親和的な安定顧客醸成のためのセールスモデルだと思われます。


【参考サイト】
■根来龍之「囲い込みはCRMではない」富士通総研 Economic Review Vol.6 No.1、 2002年1月。

■フレッド・クロフォード、ライアン・マシューズ『競争優位を実現するファイブ・ウェイ・ポジショニング戦略』イースト・プレス、2013年。
注)原著は2001年出版で、原題はThe Myth of Excellence(直訳すると「優越性という神話」)ですが、あの星野リゾートの星野佳路さんが当初より高く評価され、監修者となって最近翻訳されました。

⇒前編を読む

 

さて、今回も営業現場における最新事情をお届けしましたが、如何でしたでしょうか?
世の中の流れに合わせて商品・サービスの提供方法を変えていく必要性がますます高まっています。

営業塾では、新しい営業スタイルを確立させたい!自社の営業組織の見直しをしたい!という企業様のご支援を行っておりますので、コラムを読んで「営業組織を改革したい」と思われた方はお気軽にお問合せ下さい。

今後も定期的に営業マネジメントに役立つ内容をお届けいたしますので、ご期待下さい。
また、こんな内容を取り上げてほしい!こんなテーマのコラムを読みたい!
というご希望があれば、是非ご要望頂ければと思います。





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