営業塾

営業コラム

売上達成の営業から収益向上の営業へ~前編~
ソリューション営業は終わった

今回も営業現場の最新情報をお届けします。

テーマは「収益向上」についてです。
営業が更なる進化を遂げるには、まずは「売上」ではなく「収益」を意識の中心に据え、いかに収益を向上させる仕組みを提言できるかというところに重心を移動させていく必要があります。

それでは、是非ご覧ください!!

南谷 恵樹(みなたに けいじゅ)

南谷 恵樹(みなたに けいじゅ)
株式会社セレブリックス
契約アドバイザー

元セレブリックス企画マネージャー。
現セレブリックス契約アドバイザー。
営業販売コンサルティングの企画と開発、営業戦略の立案、リサーチが専門。1967年生まれ。UCLA大学院卒。

売上達成の営業から収益向上の営業へ

⇒後編を読む

長年営業コンサルティングという分野で働いてきて、年を越すたびに思うのは、営業という分野はこれからどのように進化していくのかということです。昨年はいくつかのユニークな営業論が展開されたかに見えましたが、私の目にはいずれもソリューション営業のバリエーションといった色彩が強く、既存の殻を大胆に破るというレベルには至っていないように感じました。

営業の大胆な進化を妨げているものは何か?

まだ個人的な試論の段階ですが、それは営業の役割が「受注により売上目標を達成する」という一時的な行為として認識されるに留まっているからではないかと思っています。ゆえに、商談における顧客接点構築の方法や、営業組織をマネジメントする方法については非常に多くの知見が蓄積されていますが、そこから飛躍するということがなかなかできない状態が続いているように思うのです。

私個人としては、営業が更なる進化を遂げるには、まずは「売上」ではなく「収益」を意識の中心に据え、いかに収益を向上させる仕組みを提言できるかというところに重心を移動させていく必要があるのではないかと考えています。

そもそも取引とは、モノやサービスの売り買い自体が目的ではなく、その結果として、売り手と買い手の双方がいかに収益を上げられるかが問題なのです。収益を強く意識することによって、営業という行為は販売戦略や事業戦略とも統合され、売上そのものではなくて、収益向上のための仕組みやノウハウを提言する行為へと進化できる余地があるのです。

営業が更なる進化を遂げるためのキーワードは収益向上

収益をいかにして上げるかというテーマは、販売戦略、マーケティング、更には経営戦略の知識と切り離せません。これらの知識は、個々の現場経験の中から体得的に積み上げられるという部分も確かにあるのですが、時には世の中を広く見渡して、収益を上げている組織や企業がどのような仕組みを導入しているか客観的かつ体系的に学ぶことも大変有効です。手っ取り早いのは、そうした様々なノウハウを整理し紹介している書籍を活用することです。

最近は、古典的なマーケティング戦略実践本(例えば、自社の強みや競合分析をもとに、いかに差別化された新たな価値を顧客に提供するか)とは異なり、提供する商品やサービスを所与のものとした上で、販売の仕組み自体を革新することによっていかに収益を上げるかという方法論を紹介する良書が出版されています。つまり、商品を創るという「入口」ではなくて、換金化(利益創出)というビジネスのゴールから逆に戦略を組み立てていくという方法論です。

「売るものが与えられている状況で、いかに収益向上を実現するか」という課題と日々向き合う営業パーソンがまず参考にすべき本は、古典的なマーケティング戦略本ではなくて、こちらのほうではないかと私は考えます。

この系統の業績として有名なものには、例えば、A.スライウォツキー『ザ・プロフィット』(2002)やC.アンダーソン『フリー』(2009)があります。しかし、つい最近出版された、川上昌直『課金ポイントを変える利益モデルの方程式』(2013)は最も包括的で読みやすく、入門書としては一番のおすすめです。誤解を恐れず簡潔に述べるならば、これらはいずれも、顧客価値創造におけるイノベーションよりも、むしろ販売戦略自体のイノベーションこそが、今日の多くの革新的企業の源泉になっているということを論じたものです。そのエッセンスを凝縮すれば、販売戦略のイノベーションのポイントとなるのは、以下の3つの視点を組み合わせて戦略を考えることだと言えましょう。

  • 誰から利益を得るのか?
    (儲けをもたらす顧客と、儲けなくてよい顧客を分けて考えるという視点)
  • 何で利益を得るのか?
    (儲けをもたらす商品と、儲けなくてよい商品を分けて考えるという視点)
  • どう利益を得るのか?
    (1回の直接販売で儲けを完結させるのではなく、時間軸に沿って儲けを実現するという視点)

要は、販売戦略のイノベーションとは、商品1点1点を1回きりの直接販売で換金化するという発想を脱却し、組織やプロジェクト全体として収益を実現するモデルをまず構築し、そのモデルの中で、各商品と担当部署にふさわしいミッションを割り振るという発想から生まれてくるものなのです。



【参考文献】
■エイドリアン・スライウォツキー『ザ・プロフィット~利益はどのようにして生まれるのか』ダイヤモンド社、2002年。
■クリス・アンダーソン『フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略』NHK出版、2009年。
■川上昌直『課金ポイントを変える利益モデルの方程式』かんき出版、2013年。


⇒後編を読む


さて、今回も営業現場における最新事情をお届けしましたが、如何でしたでしょうか?
世の中の流れに合わせて商品・サービスの提供方法を変えていく必要性がますます高まっています。

営業塾では、新しい営業スタイルを確立させたい!自社の営業組織の見直しをしたい!という企業様のご支援を行っておりますので、コラムを読んで「営業組織を改革したい」と思われた方はお気軽にお問合せ下さい。

今後も定期的に営業マネジメントに役立つ内容をお届けいたしますので、ご期待下さい。
また、こんな内容を取り上げてほしい!こんなテーマのコラムを読みたい!
というご希望があれば、是非ご要望頂ければと思います。





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