営業塾

営業コラム

売上達成の営業から収益向上の営業へ~後編~
ソリューション営業は終わった

今回も営業現場の最新情報をお届けします。

テーマは「収益向上」についてです。
営業が更なる進化を遂げるには、まずは「売上」ではなく「収益」を意識の中心に据え、いかに収益を向上させる仕組みを提言できるかというところに重心を移動させていく必要があります。

それでは、是非ご覧ください!!

南谷 恵樹(みなたに けいじゅ)

南谷 恵樹(みなたに けいじゅ)
株式会社セレブリックス
契約アドバイザー

元セレブリックス企画マネージャー。
現セレブリックス契約アドバイザー。
営業販売コンサルティングの企画と開発、営業戦略の立案、リサーチが専門。1967年生まれ。UCLA大学院卒。

売上達成の営業から収益向上の営業へ

⇒前編を読む

革新的な販売戦略モデルには様々なものがありますが(詳細は、川上(2013)ほか、本稿の【参考文献】を参照)、数例を挙げるとすれば、まず「中核的なサービスでは儲けずに、集まってきた顧客をベースにして、時間差で別の主体から別のサービスで儲ける」という仕組みがあります。その代表格には、いわゆる検索エンジン提供企業があります。

周知のように、これらの会社は、検索、メールをはじめ殆どの機能を無料で公開していますが(但し、より高度な機能を使いたい場合には課金するという方法で、中核的サービスのユーザーからも設ける仕組みを組み合わせています)、中心的な収益源となっているのは、膨大なユーザー層に魅力を感じて時間差で集まってきた広告主からの広告収入です。



これと似た仕組みは、例えば、大手量販店などが小売というB to C 事業を運営しつつ、実はポイントカードなどの顧客データを元にマーケティング分析をメーカー等に提供するB to B 事業を同時展開するようなモデルにも見られます。これはEコマースにも応用可能で、例えば、化粧品の通販会社が発売前の試供品一式をユーザーの定期購買時に無償提供し、それを元にユーザーの嗜好や傾向の分析データをメーカーにフィードバックし、ここで課金する(メーカーからお金をもらう)と同時に、ユーザーのニーズに即した新商品の開発を促し、それをユーザーに提供することでユーザーからの収益性をも高める好循環を生み出しているようなケースもあります。
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顧客との接点を時間軸に沿って考えることも販売モデルの革新につながります。顧客との接点は、顧客が商品を購買するという売買の瞬間だけではないからです。顧客の購買行動を時間軸で考えれば、購買という行為の前後に「課題を知る、解決法を探す、検討する、選ぶ」というような購買前のステージや、「利用する、習熟する、メンテナンスする、廃棄する」といった購買後のステージが展開されていることに気付きます。

営業が更なる進化を遂げるためのキーワードは収益向上

だとすれば、1回きりの売買というよりも、このような購買前後のステージで課金化することはできないかと考えるわけです。購買後のステージで収益化することに注力すれば、それはアフターケア、定期購買、達成保証、レンタル(すっと持っている必要がない)などの収益モデルと結びつくでしょうし、購買前のステージに目を向ければ、情報のカスタマイズ、要約、キュレーション(特定の視点に基づいて情報を収集・整理し、新しい価値を構築し共有する)、事前メンテナンス(治療や処置が生じる前にメンテしておく)等で収益化するという発想が生まれるでしょう。

企業が生き延びる鍵はイノベーションだとよく言われますが、価値創造、即ち、商品開発のイノベーションには多大な投資が必要であり、資金力も規模もある一部の企業を別にすれば、他の多くの企業にとっては、現状の商品、現状のネットワーク、現状のその他様々なリソース(経営資源)をうまく駆使しながら何とか乗り切る方法を考えなければならないというのが現実的な課題でしょう。このように現状のリソースを容易に変えられないという状況下では、新たな価値創造に投資するのではなく、販売の仕組みのイノベーションを生み出すことによって収益性を向上させるという方向が一つの有効な突破口になり得ます。

営業が「提案し、売上を達成する」という役割からもう一段階バージョンアップできる可能性を今一度考えたとき、この「収益化のモデル構築」という部分こそ、営業が最もダイレクトに貢献できる部分ではないでしょうか?顧客に商品を提案し売上を達成するという役割をもう一歩踏み越えて、自らのミッションや行動が自社や顧客の全体収益にどのように貢献しているのかという大きな視点で考えてみる。そうした視点が、自社や顧客に対して革新的かつ持続的な収益創造スキームを提案するためのヒントをもたらしてくれることでしょう。


【参考文献】
■エイドリアン・スライウォツキー『ザ・プロフィット~利益はどのようにして生まれるのか』ダイヤモンド社、2002年。
■クリス・アンダーソン『フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略』NHK出版、2009年。
■川上昌直『課金ポイントを変える利益モデルの方程式』かんき出版、2013年。


⇒前編を読む


さて、今回も営業現場における最新事情をお届けしましたが、如何でしたでしょうか?
世の中の流れに合わせて商品・サービスの提供方法を変えていく必要性がますます高まっています。

営業塾では、新しい営業スタイルを確立させたい!自社の営業組織の見直しをしたい!という企業様のご支援を行っておりますので、コラムを読んで「営業組織を改革したい」と思われた方はお気軽にお問合せ下さい。

今後も定期的に営業マネジメントに役立つ内容をお届けいたしますので、ご期待下さい。
また、こんな内容を取り上げてほしい!こんなテーマのコラムを読みたい!
というご希望があれば、是非ご要望頂ければと思います。




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